作家インタビュー第23回 あいこさん

インタビュー作家座談会

あいこさんは40代。性別不詳。既婚です。自称「ちっちゃな会社」でお仕事しているそうです。

(竹)小さいころからパズルで遊んでいましたか?

あいこパズルっぽいものは好きでした。15パズルやジグソーパズル、ルービックキューブ、多湖輝さんの『頭の体操』など、一通り経験しています。小学校5~6年生のころから遊んでいました。ちなみに、勉強もそのころがいちばんできていました。勉強のほうは中学に入ったらできなくなってしまったので、私の人生のピークは小学校5~6年生です

(竹)いやいや、そんなことはないでしょう(笑)。ニコリに出会ったのはいつですか?

あいこニコリの本を初めて解いたのは10年ほど前です。カックロのペンシルパズル本を解きました

(竹)カックロが最初なんですね。1冊全部解きました?

あいこはい。ものすごく苦労しましたけど、最後まで解きました。もう1冊くらいは解いたと思います。ただ、終盤の問題は、マスに小さな数字をたくさんメモしてむりやり解いていました。当時の私には難しかったみたいです

(竹)そのあとニコリのほかのパズルにも挑戦したんですか?

あいこいえ。ニコリがいろいろなペンシルパズルを作っている会社だということは知らなかったので、それきりでした。カックロのあとは、ほかの会社が出していたお絵かきロジックを解いていました。ニコリのパズルに本格的にハマったのは、インターネット上にあったウェブサイトがきっかけです。個人でペンシルパズルを出題しているサイトを偶然見つけたんです。初めてスリザーリンクと出会ったのもそのときですね。そのあと、ニコリのパズルサイトも知って、解いて遊ぶようになりました

(竹)出版物じゃなくて、インターネットのサイトが先だったんですね。いまの作家さんには、『パズル通信ニコリ』やペンシルパズル本で活躍されたあと、nikoli.comやニコリのケータイパズル数独に手を広げられた方が多くて、逆のパターンの方はあまり見たことがありません。これからはあいこさんと同じようにインターネットの世界から紙の世界に流れてくる方も増えてくるのかもしれませんね。ちなみに、最初に買った『パズル通信ニコリ』は何号ですか?

あいこ109号(2005年冬号)です。投稿したパズルが初めて載ったのは113号(2006年冬号)でした。最初に作ったのはカックロですが、ほかのパズルも作って送りました

(竹)初めからいろいろなパズルを作ったんですねー。どうして作ってみようと思ったんですか?

あいこパズル作家の小見枝まやさんがむかし作っていたブログを読んだんです。それで作家さんへの親しみがわいて、作ってみました。それまではパズルは解いたら終わり、と思っていたんです。でも、ブログを読んで、パズルを作る人たちとコミュニケーションをとりたいという気になりました。あのブログがなかったら、いまでもパズルを作っていないかもしれません

(竹)いま、問題はどのくらい作っていますか? パズルの種類やサイズに関係なく、まんべんなく作っていますよね?

あいこはい。なんでも手を出してみるようにしています。nikoli.comやケータイパズル数独については、毎月、すべてのパズルが1問ずつ載る程度の数は作ろうと決めています。ボツになっていた問題が多かったので、ボツになることを計算に入れてたくさん作っていました。いまは採用される割合が増えてきたみたいなので、投稿数を減らそうかな(笑)

(竹)いやいや、どんどん送ってくださいよー

あいこでも、私は有名作家ではないので、あんまり私の問題が載るのはよくないのかなって思うことがあるんです。有名作家の問題がひしめく中で、隙間にぽつぽつと自分の問題が載っているくらいがいいのかなと思っています。まだ経験が浅いので、自分が作家であるという意識をあまりもっていないんです

(竹)なるほど。でも、nikoli.comやニコリのケータイパズル数独では実力のある作家さんにしか製作をお願いしていませんから、もっと自信をもっていいと思いますよ。あいこさんは出版物の『パズル通信ニコリ』にもたくさん投稿されていますよね?

あいこそうですね。1号について、定食パズル(カックロやスリザーリンクなどの、『パズル通信ニコリ』に毎号必ず載る人気パズル)はどのパズルも2題ずつ送るようにしています。全部で40題くらいかな? 下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、で(笑)

(竹)またまたー。『パズル通信ニコリ』は読者からの投稿数が多いですし、そんな中でしっかり掲載されているんですから『下手な鉄砲』じゃないと思いますよ。ところで、特に好きなパズルとか、苦手なパズルといったものはありますか?

あいこパソコンやケータイの画面で解くか、紙の上で解くかによって変わってきます。画面で解くときはぬりかべが好きです。紙の上なら数独やカックロ。でもなんでも解きますよ。パズルの種類でなく内容でいうと、解くときはさらっと解ける問題が好きです。逆に解くのに時間がかかる問題は苦手です。30分以上かかっちゃうと答えを見たくなります(笑)。こらえ性がないんでしょうか。自分で問題を作るときにも、ほんとうは、さらっと解けるような問題を目指しているんです。大きいサイズの問題はそこそこ行きづまる場面を入れるようにしていますけど。でも、思い通りに作るのは難しいです

(竹)パズルをたくさん作ったり解いたりされていますが、パズル以外に何かされていますか? たとえば休日はどう過ごしています?

あいこ特別なことはしていません。ふつうに過ごしています。子どもと一緒に遊んだり、撮りだめしておいたビデオを観たり。お笑い番組が好きでよく観ています。連続ドラマなんかは苦手ですね。続きが待てないから。やっぱりこらえ性がないんでしょうかね(笑)

(竹)いつかこういうパズルを作ってみたい、というような目標はありますか?

あいこ特にないです。ただ、『たったいまルールを知った』という人にもわかるような問題を作りたいとは常々思っています。うちの子どもは小学生なんですけど、それくらいの年齢の子どもでも解けるくらいの問題を作りたいです。難しい問題を作る方面は、ほかの作家にお任せします

(竹)サービス精神ですか

あいこそうですね。でも、実際に作った問題を見るとあまりそうなっていないですね。作ってみたらできた、できたから送ってみたら載った、でもどこが評価されたのかはわからない、ということも多いです。nikoli.comでは解いてくれた人のコメントがもらえるので、ありがたいですね。『あっさり解けた』とか『親切な問題だった』とか『カンタンだった』といったコメントがいただけたときは、とてもうれしいです

(竹)パズルに限らず、いつかやってみたいことがあったら教えてください

あいこニコリの社長がアフリカでパズル活動をしているという話を聞きました。そんなふうに、海外の人にパズルの面白さを伝えるような活動ができたらいいなと思います。ただの娯楽としてのパズルも大事ですけど、パズルを介して世界中の人の役に立てるとしたら、もっといいですよね

(竹)パズルはこの先もずっと作り続けますか?

あいこいまのところはずっと続けていきたいと思っています。モチベーションもあります。むしろ、ハマりすぎているきらいがあるので、周囲へ悪い影響が出ないかどうかが心配です(笑)

(竹)あなたにとって、パズルとは何ですか?

あいこうーん、あまり考えたことがないです。遊びであり、暇つぶしである。ということにしておいてください。いまは単純に、解くのも作るのも楽しいです

(竹)最後になりました。あいこさんの問題を解いてくれるみなさんへのメッセージをお願いします

あいこパズルを解くのは楽しいですが、作るのも楽しいです。私自身もパソコンで解くことから入って、作家の世界にのめりこんでしまった人間です。いちど作ってみると面白いですよ。解くのとは別の楽しみがあると思いますので、ぜひ作ってみてください


インタビュー : 2009年2月 2009年3月11日公開